なんかのきっかけでバッテラ(酢飯の上に薄く切った〆鯖と白板昆布を重ねて、木枠で押した押し寿司)のことが気になり、色々調べているうちにこの「あばらや」のことを知りました。事前に調べたらけっこう量が多いのと、多分興味があるだろうと思い、えて吉さんを誘って開店即の16時で予約しておきました。(その前の助走がこれ)
昭和30年創業の老舗。そうは言っても、プレッシャーを感じることなく初めてでもくつろげるお店の雰囲気は、土地柄もあるんでしょうかね。
一階はカウンター席のみでこぢんまりした印象ですが、二階には個室があって宴会もできるそうです。
かつて使われていたであろう品書き。掛け時計の左側には「さば寿し」の文字が見えます。
こちらのお店では、バッテラではなくさば寿司と呼ぶようです。ハーフでも10貫あるので一人では持て余しそうですが、好きなだけ食べて余った分は持って帰れるとのこと。
もちろんお寿司以外にも色々あり。お手頃価格で良さげですなあ。
生ビールはスーパードライだけど、瓶ビールはクラシックラガー。
…というメニューなんですが、店頭に張ってあるサービスセットがあるのは予習済みだったので、さば寿司の前にまずはこれでいくことにしました。
まずは生ビール、空になる前に日本酒も注文していました。セットの突き出しは、ちりめん山椒・ブロッコリー・スモークサーモン。
セットのお造りはこれが一人前。いずれもびしっとエッジが立っている上物で、「え、この価格のセットでこんなの出してくれるんや」って思いました。
それだけでなく、続いて出てきた揚げ出し豆腐がこれまたこれで一人前で、充分な一品レベル。1100円のセットでこの内容とは、えて吉さんも驚いていました。
そして、本日の目的のさば寿司(ハーフ)が登場。飾り切りのバランが添えてあってたっぷり10貫、思わずわーっと声が出そうになるくらい美しい。
白板昆布から透けて見える木の芽が、見た目にも味にもいいアクセントになっています。
酢飯の間には鯖おぼろがはさまれています。硬過ぎずばらつかずちょうどいい押し加減で、なんともいい塩梅のシャリと、〆鯖・白板昆布・木の芽とのコンビネーションが抜群、想像していたよりずっと上品な味わいです。バッテラって、変な言い方ですが、ちょっと品がないというかお高くとまってない庶民的なイメージなんです。でもこれは庶民的なんだけど洗練されてるというか、なんか今までのとは違う。まあとにかくすごくおいしくて好みでした。
神戸っ子なもんで、なんばとか千日前とかこのあたりはようわからんのですが、この一角はいい雰囲気ですねえ。こんなお店の常連になって、ちょっとつまんでお酒を飲んで、さば寿司頼んでおみやげに持って帰って、ってできたらいいなあ。常連は無理でもぜひまた来たいです。
{お店データ}
住所:大阪市中央区難波千日前2-14
電話:06-6631-0223
営業時間 :16時〜23時
定休日:日曜・祝日
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