高知旅行2日目は高知市から南西方向へ、四万十川下流との中間にある太平洋に面した小さな港町・久礼(くれ)まで足を伸ばしました。街内の案内標識の柱上部にある赤い線は、300年以上前の地震で津波が押し寄せたときの水位を表しているそうです。
車を停めた駐車場のすぐ近くにある久礼八幡宮にお参りしたら、鰹のたたきが描かれた絵が奉納されているのにびっくり。さすが鰹漁が盛んな土地柄、こんなのみたことない〜
八幡宮のすぐそばの海岸には、移動式の観光案内カー?がぽつり。ここの係の人って、さぞやゆったりした一日を過ごせることでしょうね。
期間限定高知在住知人に案内されたのは、ところてんの高知屋。もともとは製造・おろしがメインでしたが、ここで買って帰ることも食べることも出来ます。
店番は年配のおばちゃんおひとり、昔の駄菓子屋っぽい雰囲気が懐かしい。天然天草・四万十川の水で作ってるそうですが、ところてんなんてどれ食べてもそんなに変わらんだろうと思っていました。ところがですね…
持ってきてくれたところてんのルックスにちょっとどっきり。僕的にはところてんは酢醤油+辛子で食べますが、黒蜜とか酢醤油+しょうが+ネギとかの食べ方があることは知っていました。ところが高知では、鰹だし+おろししょうがで食べるのがジョーシキなんだとか。そして緑色のつぶつぶは、地元では「酢みかん」と呼ばれる「ぶしゅかん」という柑橘の皮を擦ったもの。ところてんもぶしゅかんも通年食べられるものではないので、この組み合わせはラッキーなことに期間限定モノ。
食べてみてびっくり、こんなにコシがあるところてんは初めて。それに加えてだし・しょうが・ぶしゅかんとの組み合わせが抜群、特にぶしゅかんがいい仕事してます。初めて尽くしということを差し引いても、このところてんは僕にとってかなりなインパクトがありました。今回の高知旅行で一番印象に残った食べ物かな。
ところてんでご機嫌になった後、少し歩いて久礼大正市場へ。ここのピーク・14時にはまだ少し早いうえに台風明けの影響か、そんなに混み合ってるわけではありませんでしたが、それでもあちこちから元気な掛け声が聞こえてきます。
ところてんにかかっていた「ぶしゅかん」を売っていました。ぱっと見はスダチとかカボスとかと同じような感じなんですね。
ここは「買って帰る市場」でもあり「その場で食べることができる市場」でもあり、おろしたての魚を食べるためのベンチがあちこちにあります。
ベンチだけでなく、それぞれのお店で買ったものを調理してもらって、1つ前の写真の田中鮮魚店向かい側にあるこの「漁師小屋」で食べることが出来ます。
ここで売っているのはご飯とみそ汁だけ、後は持ち込みという面白いシステム。
参考リンク:
魚屋で食べたい魚を買って、目の前の食堂で調理してもらう:大正町市場の「田中鮮魚店」は異文化体験型レストラン
なにはともあれ、前夜食べることが出来なかったメジカの新子にぶしゅかんをすり下ろして。車だったのでノンアルコールビールで我慢しましたが、これは日本酒でいきたかったですねえ、うまかったっす。
(右)鰹のたたきと、これが二度目の(左)ウツボのたたき。皮の下の部分にコラーゲンっぽい層があって、クニュっとしてておいしいですね。高知といえば鰹と思っていましたが、ウツボもすごく人気があるそうです。
こちらは鰹のはらんぼ(腹の部分)の塩焼き。みやげ物では食べたことがあるけど、焼きたてを食べるのは初めてじゃないかと思うんですが、これこそ酒なしで食べるのは拷問に近いですねえ、地元の皆さんはこんなのでグビグビ飲むんでしょうねえ…
ほとんど酒のアテみたいなものばっかりの昼食を終えて、街をぶらぶら。どこにでもある天ぷら屋とかせんべい屋とかはなく、まだまだ俗化してなくって好感持てました。
市場のすぐ近くにある岡村かまぼこ店は、昭和13年創業以来「くれ天」という名の天ぷら(薩摩揚げ)が看板商品。一枚だけ買って歩きながら食べたところ、まるごと小魚の少しジャリッとした野趣がいい感じ。玉子を使わず魚だけで作っておられるのだそうで、今になっておみやげに買って帰れば良かったなあと少し後悔しています。
ぶらぶら歩きの途中で休憩&デザートタイムは、高知アイスの文旦シャーベットで。前回来たときに食べた地元のアイスがおいしかったって記憶はやはり正しかったです。高知は果物の種類も豊富だし、こちらの商品、バリエーションが色々あって面白いですね。
デザート食べたら街を見渡せる高台に移動、こぢんまりした港町と太平洋が一望できて気分晴れやか。期間限定高知在住知人のお陰で、ロスなく中身が濃い2日間を楽しく過ごすことができました。今回は「仕事はずっと一緒にやって来たけど一緒に旅は初めて」ってメンバーだったので、そういう面でも新鮮な体験でした。(僕ペースで相変わらず食べてばっかでしたがw)
自分で車を運転してみて実感したのは、神戸から高知って思ってたより近いなあと。以前より道路事情が良くなったせいでしょう、久礼からもう少し先の四万十方面まででもそう無理せず行けそうな気がします。期間限定高知在住知人以外に「大阪から高知へ移住知人」もいるので、いずれまた訪れることになるでしょう。
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