熊本市内でレンタカー借りて、途中で道の駅に寄ったりしながら人吉で昼食のうなぎを食べ、豪雨に注意しながらこの日の宿「民宿 川原」に到着したのは15時ごろ。位置的には九州のほぼど真ん中・東側の峠を越えると宮崎県という場所で、熊本県内とはいえ震災被害は全くなかったそうです。それでも(この時点では)風評被害による影響が続いているとか。
このあたりは桜の名所だそうで、写真左側の本館前にも大きな桜の木、写真右手には別館もあります。山の中で、一言で言えば桜と温泉とダム湖以外は「な〜んもない」ところ。そこがいいんです。
えて吉さんは過去2度この宿に泊まったことがあり、直近がちょうどこの1年前。僕もエントリを読んで良さげな宿やなあと思っていたので、計画中にここを提案されて即オッケーでした。案内されたのは、本館の二間続きの広々とした部屋。以前建物を改装したときに、大工さんから「ここはあまり手を入れないほうがいい」と言われたそうで、昔ながらの趣が残っていておしゃれな新館とはまた違った魅力があります。
なにより広々としていたし、民宿風情がありながら時代を感じる品々に囲まれたこの部屋、個人的には超お気に入りです。
到着後ほどなくお風呂にお湯が溜まりましたよと案内され、庭に面した廊下経由でお風呂場へ。お風呂は大人4人ほどが同時に使えるサイズで、掛け流しの温泉。僕は運転せずナビ役でしたが、豪雨を避けてのドライブでそれなりに神経を使っていたので、温泉でちょっとホッとしました。
お風呂から上がってしばらく後、食堂へ移動。料理担当のご主人は大阪で修行中にサービス担当の奥様と知り合われたとのことで、お2人とも気さく。調理場のすぐ近くの席だったので色々話をしながら、地元産にこだわった料理がタイミング良く出てきました。
まずはジャガイモの蒸し物ヤマメ載せ・(干し?)鹿肉・野菜盛り。えて吉さんのブログを読んである程度事前知識はありましたが、現物を目の前にして、いきなり手が込んでるなあと軽く驚き。
続いて炊き合わせ。真ん中に見える黄色っぽいのは干しタケノコで、途中に寄った道の駅で珍しいなあ思い買ったところでした。地元では保存食としてごく日常的に使っているのだそう。
茄子とトマトが交互に積んである冷製。彩りがきれい、器にも気を配っておられます。
ヤマメのお造り。間違ってもマグロやイカなんて出てきません(^^)
そしてヤマメの塩焼き。いいっすねえ〜どこまでも地元産一直線で。本来はこういうのが当たり前なはずなのに、こういうところがなかなかないのはなんでなんでしょうね。
野菜系→魚系と進んで、ここいらへんからは肉系で、きれいな赤身の鹿肉たたきをおろし生姜とともに。なお飲み物は最初はビール、途中から米焼酎にチェンジしています。
揚げ物は細切り鹿肉とネギのかき揚げ。下味付いててネギとの相性良し、やや深めの揚げ加減で香ばしさがプラスされて個人的にツボ。
お次はイノシシの塩焼きを柚子胡椒添えで。ほんとに地元産オンパレードで、楽しい楽しい。
そしてジビエオンパレードの締めくくりは、素晴らしいレアな焼加減の馬肉ステーキ。ちょっと辛味が混ざった味噌が添えられていて、こりゃ上等でしたねえ。これがたっぷりの一人前、どっしりした赤ワインが欲しくなりました。
最後に写真撮り忘れのシシ汁・自家製白ご飯(これがまたウマい)・自家製梅干し(これもウマい)で締めくくり。いやあ、期待をはるかに超える大々満足の夕食でした。今回の本館宿泊プランは、酒代・入湯税別でなんと一泊二食8500円!写真だけ見てるとどこかの割烹旅館みたいですが、あくまで民宿ですからねえ、呼び名はどうあれほんとにすごいです。
食後部屋に戻って、今一度部屋の調度を楽しみに拝見しました。昔の職人さんの技術っていいなあ。
そしてぐっすり眠って、爽やかに朝食。
なんてこと無いおかずですが、品数豊富でどれもきっちりおいしい。自家製ご飯と梅干しだけで充分おいしいもんで、お替わりを我慢するのに苦労するほどでした。
あいにくの天気でしたが、雨雲がゆっくり流れる山あいの景色もまた一興。温泉も良かったし、ご主人奥さんもいい人だったし、もちろん料理もおいしかったし、とてもいい宿でした。あたりの桜の木が半端ない量だったので、花見時分はすごい景色なんでしょうねえ。いつかその頃にも来てみたいなあ。超々おすすめ。
{民宿 川原へのリンク}
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・楽天トラベル予約ページ←情報豊富です
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