青春18きっぷで福井・金沢の旅(4)〜旅の本命は2年ぶりの「トミー」(福井市)

そもそも今回の旅の目的は、大好きなレストラン「トミー」に行くことでした。青春18きっぷが使える時期とコロナのピークが何故かリンクしてしまい、僕は2019年1年間で4回も行ってたのに、この2年間はゼロ。何度か行こうとして何度も断念して、この度やっと行ってくることが出来ました。

せっかく行くならと金沢に前泊しただいこんさん・えて吉さん・僕の3人と、＊あきこ＊さん・ラクサさん・こばやしさんの当日組3人が福井駅で予定どおり合流。雪や事故でJRのダイヤが乱れずラッキーでした。
お店に着いて、マダム・二代目シェフ・三代目シェフと久しぶりにお目にかかれて嬉しい限り。テーブルについて、早速樽出しスパークリングワインで乾杯〜！

まずはオードブルの盛り合わせ。いつもなら大皿にドカッと盛って出てくるんですが、時節柄一人一皿ずつのサーヴ。鮪の中トロ・カレー風味のエビのマリネ・テリーヌ・ハムとチーズのダイスパイ(作るのに6時間かかるそうです)・パイ巻きレーズンバターと、この一皿だけでもワインが進む進む。

トミーの料理はどれも楽しみなんだけど、いきなり今回の本命中の本命が登場。

今年は不漁で数が少なく、取り置きしてもらえるかどうかわからなかった超々傑作メニュー・セイコガニコロッケ。冬の2ヶ月ほどの間しか食べられないこのレアものに、再びお目にかかれただけでもわざわざ福井まで来た甲斐があるというもの。
セイコガニの殻から取ったフォン(出汁)で伸ばしたベシャメルに、普通に食べるのさえ手間がかかる身・内子・外子を手で剥きだしたのが、いっぱいいっぱい混ぜ込んであります。この一個に一体何杯分のセイコガニが使われているのか、どれほどの手間がかかっているのか。

初めて食べた時の衝撃を繰り返し経験できるメニューって、そうそうあるものではありません。毎回みんなが思うのは「カニ以上にカニ」。この一個にセイコガニのおいしさが何倍にもなって凝縮されているんです。
ほんまにすごいわ…食べられて幸せやったわ…

最初のスパークリングワインの後に白を一本開けたはずなんだけど、それは写真撮り忘れで、続いて赤ワインを一本開けました。人数多いと色々ワインを飲めるのが嬉しいです。

お次は、みんなのリクエストが多いポークカツレツ。これって単品で990円なんだけど、とてもその価格とは思えないすごくジューシーで甘味がある豚肉なんです。日常的なメニューだから、余計にそれとの違いがわかるんでしょうねえ。これを使ったカツサンドもむっちゃおいしいです。(クラブハウスもビフカツサンドも)

続いて、これもトミーのスペシャリテ、ポークベロア。レギュラーメニューではなく、たまたまこの日の週替わりランチメニューでした。

ただでさえおいしい豚肉に、牛タン入りベシャメルをくっつけて揚げてあります。ポークカツはカツ用のソース、こちらはデミグラスソース。僕、これ大好きなんです。牛タンのクリームコロッケもおいしいですよ。

たまたまこの日はフライものが多くなったけど、おいしいからいいのだ。カキフライをお願いしたら当初はないっていわれたんですが、なんとかしてくれました。その割には大粒ですごくいいカキ使用。どこから手配してくれはったんやろ。

フィニッシュに備えて、ローストビーフをサービスしてくれました。どんどんワインが進むじゃないですか。

ということで、赤ワイン2本目は思い切っていいの(Sequoia Grove Napa Valley Cabernet Sauvignon 2017)を奮発しました。僕はワインに全然詳しくないんだけど、よく知ってるこばやしさんが「うまいっ！」って思わず口に出したくらいなんで相当なんでしょう。

大トリは、ここに来たら是非モノのビーフシチューとタンシチュー。このシチューというかデミグラスソースの凄さについてはこれまでに何度も書いてきてるんだけど、久しぶりに食べても(といってもこの2年の間に何度か取り寄せしてます)やっぱりその凄さを感じます。やっぱりこれは唯一無比。こんなソースがいまだに味わえるなんて、個人的には世界遺産級だと思います。僕がトミーと出会ったきっかけがこのデミグラスソースなだけに、特別な思い入れがあるんですよね。