後編はこんな山と川がある風景から始まります。
◎三軒目：三嶋製麺所
ここは初めてではなく、僕は6年ぶりの3回目。初めて来た13年前から、周囲の環境もお店のたたずまいもほとんど変わっていないのが驚きであり、貴重でもあります。いまだに看板も何もないしね。
お店の入口に値上げのお知らせが表示されていました。同時にこれがここのメニューで、それぞれの熱いのか冷たいのか、トッピングに卵を使うかどうか、食べ方は醤油しかありません。うどん屋さんじゃなく、文字通り製麺所ですから。
冷たいのの小を一つ(180円)お願いして、丼に入ったネギ入りの玉を受け取り、醤油を自分でかけてスダチを搾って、お勘定は後払い。お店の中が混んでいたこともあり、外でいただくことにしました。夏はこっちのほうが気持ちがいいや。
麺の美しさにしばし見とれます。シンプルな醤油味がスダチできゅっと絞まって、麺が甘い。ただでさえおいしいうどんが、周りの風景も加わってさらにおいしく感じます。すごいよなあ、この変わらなさ。どうぞ末長く続けていただきたいものです。
◎四軒目：山神うどん
我が最愛のうどん屋さん・山神うどんには半年ぶりで通算11回目。僕が行きたい行きたいってうるさく言うから、えて吉さんも気を使ってくれています。
かけとか肉うどんとか冬場のしっぽくも食べてみたいんですが、ここではとにかく醤油ファーストなもんで、今までここではそれしか食べたことがないと思います。
だがしかし今回は攻めるぞモード。インスタですだちうどんを始められたことを知っていたので、初めて醤油うどん以外を食べてみることにしました。っていうか、お店ですだちうどんを食べること自体も初めてかも。
極薄にスライスされたすだちの並べかたが丁寧で美しい。前面覆われているので、その下のだしも麺もほとんど見えません。
きっちり塩が効いて冷えたかけ出汁と、すだちのエキス＆香りの相性は抜群。そこに見かけは細くても実はしっかり者の最愛の麺が加わるんだから、もうそれはそれは。やっぱり醤油うどん食べたい欲はあったものの、山神うどんで初めて醤油うどんメニュー以外を選んだ甲斐があるおいしさでした。ほんまにこの近所の人がうらやましいです。
4軒ともそれぞれ違った個性があって、しかも新規開拓2軒に久々の三嶋に山神でのすだちと、ここまで実りが多かった今回のツアー。昨今は食べる量が減り、4軒くらいで満足することが多かったのですが、今回はえて吉さんも僕も腹具合が快調で、もう一軒くらいは行ってもいいかもな感じでした。
色々話すうち、山神できれいに終わるのではなく、〆にもう一軒、カレーうどんとか肉うどんをちょっとだけ食べたいな、でもそんな都合のいい店なんてないよなと言いながら色々探していたら…
◎五軒目：製麺七や 弘田店
あったんです、そういう店が近くに。「カレーたべてみまい！！」は店名ではなくキャッチフレーズ。帰ってから調べてみたら、この「麺七や 弘田店」はあの「麺通堂」のグループ店で、昨年7月のリニューアルを機にこのキャッチフレーズを掲げられたようです。
そしてさらに、ここは思い出多きあの「百こ萬」が以前あった場所だったとは！
店内に入ると、こんなん初めて。なんとカレーが薬味扱いで、トッピング無料！
えて吉さんはあったかいかけうどん小(280円)のだし少なめ、僕はかけうどんの出汁なし(つまりあったかいうどん玉のみ)にカレーをトッピングしました。
トッピング扱いのカレーなんで、具がごろごろ入ってるわけでもなく、でもそれが〆のカレーうどんにはちょうどいい。かけだしありのと食べ比べてみましたが、できれば出汁の量を好みで加減できればもっといいのになと思いました。うどんもこの時間にしては充分おいしいし、個人的には出汁なしでちょうどいい感じのカレーうどんで、理想的なツアーの〆かたでした。
いやー、今回のツアーは特に良かったですねえ。事前にえて吉さんが選んでくれた新しい店も良かったし、その後の既に行ったことがある店も色んな意味で良かったし、〆にテケトーに選んだ店もある意味では大当たり。やはりチャレンジはしないといかんなあ、大勢で行くのもいいけど二人だとアドリブ利くのがおもろいなあと、つくづく感じました。やっぱり讃岐うどん巡りは楽しい！
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