父が好きだった店の一つ、ステーキの「A-1」。かつては三宮だけでも数軒あったのに、東急ハンズの北側にあった本店も昨年末で閉店してしまい、神戸のこの新道店のほか、梅田と心斎橋の三店になりました。
気軽にホイホイ食べにいけるお店ではないので、姉も兄も父に連れて行ってもらったのはほんの数度。当時の記憶がちゃんと残っているわけではないものの、姉兄と三人揃ってたまの贅沢をしに行こうということになりました。
一つ前の写真は夜のメニューで、僕らが行った昼間は、夜のコースメニューからグラスワインを省いて、なおかつお安くしたお得なランチメニューとなります。ま、それでも気軽に行けるわけではないんだけど、本気で肉を食べたい!と思うなら、後述のように充分価値ある内容だと思います。
コースの初めは、コンソメとかポタージュとかではなくて、ここオリジナルのスープ。正体不明ながら、恐らく下処理した際の余った肉と野菜などを煮込んだものと思われます。フツーのスープに比べて迫力はあるものの、かといってそれほどしつこくもなく、これから肉を喰うぞ的戦闘意欲をかき立ててくれます。
続いてサラダ。確かな情報筋によると、A-1はかつて神戸や東京にもあったサラダが人気の店・赤ひょうたんから枝分かれしたお店なので、このサウザンアイランドドレッシングにも赤ひょうたん色が感じられます。
そしてそして、こちらの名物・ファイアーショー。ステーキの両面を軽く炭火で焼き、鉄板に載せてフランベするのが昔からのここのスタイル。実際にはこの3倍くらいの大きさの炎が上がっていました。
湯気がもわもわの状態でテーブルに運ばれてきます。鉄板の上の予めカットしてあるステーキはレアなので、余り火を通したくなければ大量の玉ねぎの上に載せればいいし、焼き加減はお好み次第。その他の付け合わせは、ポテト・人参・インゲン豆。
姉兄はフィレ、僕はロースを選択。予め軽く醤油味がついており、ニンニク・レモンバターをお好みで加えて、さあいただきます。直近でここのステーキを食べたのが5年前、それ以前となるといつだったのか全く憶えていないにもかかわらず、作り方も料理の内容も、いい意味でほとんど変わっていないように思います。
何と表現すればいいのかわからないのですが、とにかくうまい。適度な噛み応えでスジなんて一切ないし、肉の旨味・甘味たっぷり、醤油味がご飯にすごく合う。レギュラーサイズの170gにしましたが、Lサイズでも余裕で完食できていたと思われます。
白ご飯とは別に、ガーリックライスの大を3人でワケワケ。肉の旨味を吸い込んだご飯とガーリックが香ばしく炒められていて、こっちもうまひ〜
三宮界隈では神戸牛とかKOBE BEEFの文字を以前以上に見掛けるし、それを求める観光客の方も昼夜問わず増えています。ただし個人的には、定義どおりの神戸牛なんてそんなにおるんかいとか、そんな値段で食べられるんかいと懐疑的ではあります。どっちにしても、それなりのコストを払わないとKOBE BEEFを堪能できないはず。
一方こちらA-1では、メニュー上で黒毛和牛と表記されています。ここに神戸とかKOBEと記載されていないのが、ある意味ミソ。神戸牛じゃないからそう書いてないし(当たり前)、そうじゃなくても旨けりゃいいし、質の割りにはある意味割安。旅先での体験ではなく、実質本位で上質なステーキを楽しむにはとてもいい店だと思うんですけどねえ。派手なお店じゃないのでアピール力に欠けるんだけど、なんとかがんばって欲しいし応援したいです。
{お店データ}
住所:神戸市中央区下山手通2-2-9
電話:078-331-8676
営業時間:12時〜16時 17時〜21時
定休日:火曜
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