これまで何度か金沢に来る前に色々検索していて、全国で5軒程しかないらしいチェコ料理のお店があるのは知っていました。いくら珍しいとは言え、チェコ料理って金沢感ないよなあと思って見送ってたんですが、今回はえて吉さんとの二人旅だったので、思い切ってそのお店「DUB(ドゥブ)」に行ってみることにしたんです。
二人ともチェコに行ったことないしチェコ料理を食べたこともないので、4皿5000円のおまかせコースを予約しておきました。チェコはピルスナービール発祥の地で、一人あたりのビール消費量が世界1位なんだそうです。ドイツとかガンガン飲んでそうなイメージなので、ちょっと意外。
何はともあれビールということで、えて吉さんチョイスはPilsner Urquell(ピルスナーウルケル)って銘柄のビールを、ハラディンカという「注ぎ方」で。味はともかく、見た目はまあフツーの生ビールって感じです。
どうやら同じビールでも注ぎ方の違いがあるらしく、説明読んでちょっと躊躇したんですが、同じものを頼んでも面白くないので、僕は違う注ぎ方でお願いしました。
一般的にはあり得ん図ですわな。こんなの出てきたら「ふざけんな!入れ直して持って来いー!」とかってけんかになりそうな代物ですが、こちらが「ミルコ(あるいはムリーコ)」という注ぎ方で、ご覧のとおり泡だらけ。思ったとおりミルコはミルクと相通ずる意味だそうです。
飲んでみて驚きました。フツーのビールの泡とは全然違って、なんちゅうかスカスカと空気を含んでなくて、しっかりしてる。そしてえて吉さんのと飲み比べてみたら、同じビールなのにこっちのほうが味がしっかりわかるんです。むっちゃ面白い。これって他のビールでもこんな入れ方できるんかなあ。
ビールがおいしかったのでもっと飲みたかったけど、お腹が張るし料理にはワインを。赤白どっちか迷って何となく白に、マスターおすすめのうちからチェコのワイン・ズノヴィン ズノイモを選びました。ミドリトカゲの縄張りでもある畑のブドウから造られてるんだとか。
おまかせコース一品目は、オードブル盛り合せ。
{右の右)ザビナーチ/キュウリのピクルスを芯にしたいわしの酢漬け
(右の左)蕪菜をトマト・ニンニク・クミンで炊いたもの
(中の下)砂肝のコンフィ
(中の中)ウトペンツィ/ボイルして皮をむいて玉ねぎを挟みんだソーセージの酢漬け
(中の上)自家製ピクルス/姫人参・カリフラワー・紅くるり(真っ赤な大根)・プチベール
(左の下)2ヶ月熟成させた能登豚入りサラミ
(左の中)モッツアレラチーズのハーブマリネ
(左の上)鶏レバーのパテはちみつがけ
少量ずつ色々で変化があって楽しい一皿。印象としては、酸っぱいもの・発酵させたもの・熟成させたものが多いのかなと感じました。個人的に特に気に入ったのは、蕪菜をトマト・ニンニク・クミンで炊いたもの・ウトペンツィ・鶏レバーのパテはちみつがけ。
二品目は、チキンジャーキー(ニンニクとパブリカ)
ナクラダニーシール/カマンベールチーズのオイル漬け
右上のパンと一緒に。
三品目は、豚肉と野菜とそばの実入りスープ。小さめなカップにちょこっと入った食べるスープって感じで、そばの実が面白かったです。
ラスト4品目はホベジー グラーシュ/クミン・パプリカ・マジョラムで能登牛を煮込んだ牛肉の煮込みで、クネドリーキという茹でパンが添えられています。ビーフシチューにパン添えって感じですが、パンといえば焼いたのか蒸したのか位で、茹でたのは初めてです(ベーグルは茹でてから焼いてますが)。チェコでは茹でたパンはポピュラーだそうで、面白いなあと思いました。
チェコという国に関してほとんど知識はないし、チェコ料理となればなんに知りませんでした。様々な状況変化によりなかなか海外に行きにくくなってしまった昨今、国内でプチ海外旅行気分にさせてもらったのが何よりでした。一番インパクトあったのは、泡だらけのビールかなあ。
{お店データ}
電話:080-6366-3322
住所:石川県金沢市片町2-4-6
営業時間:18時~24時
不定休
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