【旧】foodish：”雑”食記

＊このエントリーは｢禊終わって〜東京あっちこっち(3)｣の続きです。
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foodishにも度々コメントいただいているtamachanさんがそこここで言及されている、とんかつの名店・「蓬莱屋｣。十数年前に一度来たことがあるだけなのに、御徒町(おかちまち)と読むのが難しい地名と、松坂屋の裏手という憶えやすい立地、僕の好きな神戸の「む蔵」と同様にブロック丸ごと揚げタイプであること等々が強く印象に残っていて、いつかまた行ってみたいと思っていました。

以前来た時は、いかにもそれまでの時間の経過を感じさせる外観と店内でしたが(はっきり言えば…古いということですw)、今回来てみるとリニューアルされていて、清潔でいかにも老舗なピシッとした雰囲気のお店に変わっていました。入店したのが開店直後だったので、すんなりとカウンター席に。前回もカウンターだったのですが、2階席があるとは今回初めて知りました。

こちらでは基本的にヒレカツ・一口カツ・串カツの各定食3種のみ。丸ごとのおいしさを楽しみたくて、やっぱりヒレカツ定食をお願いしました。お皿の上は、揚げ立てをさくっと切ったカツと千切りキャベツのみという潔さ。かなりサラッとした、薄めのウスターソース状のものを好みでかけていただきます。

衣は薄く、少し焦げ臭さを感じるほどの加減。その衣でまるごと旨みを封じ込められているのが、ブロックタイプの醍醐味。噛み応えのあるヒレ肉の塊から、口の中にじんわり肉汁が広がってきて、それと一緒に食べるご飯がすすむすすむ。ビールと一緒にもいいけど、とんかつにはやっぱりご飯が合いますねえ。

ただし、十数年振りなので、ちょっと記憶と違う点があり。
近辺のとんかつの名店・｢双葉｣と比較して、こちらのほうがジューシー(脂っ気が多い)だったような印象を持っていたのですが、記憶の中よりはあっさり系で、あれっ？こんなだったかなあと思いました。ヒレであれロースであれ、東京の豚カツはあっさり系が多いように思っている僕にとっては、蓬莱屋のはやや重めのところが気に入っていた一因だったので、ちょっと物足りなく感じたのも事実です。
あと、定食で2900円という値段は、やはり気軽に食べに行ける価格ではありません。物価が高い東京ゆえ、これはしょうがないんでしょうけどね。

まあそれはそれとして、ご主人の真摯な仕事振りをカウンター席から眺めながら、じっくりととんかつが出来上がるのを待つという経験も含め、(僕としての)東京らしいひと時を過ごすことができて、本当に来て良かったと思いました。

{お店データ}
住所：東京都台東区上野3−28−5　電話：03-3831-5783
営業時間：11時半〜13時半、17時〜19時半
　　　　　　日祝の夜の部のみ16時〜19時となります。(昼の部は同じ)
定休日：水曜