湖畔の宿で怒濤の午餐〜福井味巡りその2
Posted ish / 2007.03.22 Thursday / 11:37
*このエントリは「まずは勉強〜福井味巡りその1」の続きです。
注)いつもにも増して今回のは文章が多いです。ご覚悟を。(笑)
敦賀から西へ進み、小学校の時に行ったきりなのでもう何十年ぶりかの三方五湖方面へ。そんなに時間が経っているにもかかわらず、海と山が複雑に入り組んだ景色はなんだか妙に記憶に残っていました。
(以下の小さな写真は、クリックで大きくなります)
(左)知人が昼食を予約してくれていたのは、日向(ひるが)湖のほとり、漁船が連なる波打ち際の漁師町にある旅館。
(右)左の写真の海を背にしたのが、こちらの写真。陸方向へはけっこう斜度がきつく、目指す旅館は案内看板の奥、山の斜面の手前にあります。
ご主人も先代も漁師だったそうですが、今はおかみさんお一人でこの「旅館・日の出屋」を切り盛りされています。泊まりがけのお客さんの他、釣り客も多いそうですが、土曜のお昼時ということもあり、この日の昼食客は僕ら3人だけ。結果的には、静かな漁師町の宿を貸し切っての昼餐と相成りました♪
注)いつもにも増して今回のは文章が多いです。ご覚悟を。(笑)
敦賀から西へ進み、小学校の時に行ったきりなのでもう何十年ぶりかの三方五湖方面へ。そんなに時間が経っているにもかかわらず、海と山が複雑に入り組んだ景色はなんだか妙に記憶に残っていました。
(以下の小さな写真は、クリックで大きくなります)
(左)知人が昼食を予約してくれていたのは、日向(ひるが)湖のほとり、漁船が連なる波打ち際の漁師町にある旅館。
(右)左の写真の海を背にしたのが、こちらの写真。陸方向へはけっこう斜度がきつく、目指す旅館は案内看板の奥、山の斜面の手前にあります。
ご主人も先代も漁師だったそうですが、今はおかみさんお一人でこの「旅館・日の出屋」を切り盛りされています。泊まりがけのお客さんの他、釣り客も多いそうですが、土曜のお昼時ということもあり、この日の昼食客は僕ら3人だけ。結果的には、静かな漁師町の宿を貸し切っての昼餐と相成りました♪
玄関で靴を脱ぎ、通された座敷に用意されていたのは、まずは「自家製へしこ」を使った2品。左・スライスしたのを大根ではさんで、右はお寿司。今まで食べたことがあるどのへしこよりもしっとり感があるのは、自家製の成せる業。
とりあえずはビールをお願いしましたが、こんなの出されたらこりゃあやっぱり日本酒しかないでしょう。で、以降はずっと燗酒。
(左)数年に一度しか取れないため、地元で貴重とされている海藻「えご」の生姜醤油。つるっとした食感、トコロテンに似てるけどちょっと違う、けどどこかで食べたことがある風味やなあと記憶を辿ってみたら、思い出したのは博多の「おきうと」でした。おかみさん曰く、「そうそう、それと一緒って聞いたことある!」ってことで、原料が同じかどうかはともかく似たもの同士のようです。
(右)えごに白味噌・ごま・豆腐が合わさって滋味深いえごの白和え。豆腐の豆の味が濃い〜。
(左)採れたばかりのえごはまっ黒で、何度も洗って乾燥させると、このように茶色っぽくてゴワッとした金タワシみたい(失礼)になります。
(右)赤なまこの酢の物。これ、おいしかった〜♪真中のオレンジ色のは、なまこの腸。身はいい按配にコリコリ、腸は臭みなど全くなし。日本酒に合う合う。
この日は海が荒れていたので、浜には魚が少なかったそうです。そこでおかみさんは卸売市場(?)で働いている息子さんに連絡、いいものを見繕って送ってもらったということで、こちらは「あこう(きじはた)」・イカ・サザエの造り盛り合わせ。あこうは本来夏の高級魚らしいのですが、今の時期でも取れるらしいです。時季外れとはいえ、全長40cmほどあったでしょうか。3人でこの盛りは超豪勢。
そして今回の主役はなんといってもこちら、甘鯛(ぐじ)の若狭焼き・日向スペシャル(勝手に命名しました)。なんて僕は写真がヘタなんでしょう、この料理の迫力と素晴らしさが全く伝わってきません(涙)
ご存じの通り、甘鯛は京料理でおなじみの高級魚。こちらも季節外れものながら、全長30cm程、それが驚いたことに一人一匹だったんです!
甘鯛はウロコがおいしいので、つけたまま皮側はパリッと香ばしく焼かれています。焼き上がった若狭焼きをお皿に盛り、そこに昆布が効いただしをさっとかけ、三つ葉を盛る…
お箸を入れるとちょっぴりザクッとした感触、口に運ぶと…もぉぉぅこれっ、生涯食べた魚料理の中でインパクト一番です!!
若狭焼きだけでも充分おいしいはずなのに、だしの効果が抜群!弾けるような身がおいしいのはもちろんのこと、特に皮側がめっちゃうめぇ〜〜。パリパリした鱗と、旨味濃い皮と、なんともいえん皮と身の間の脂のうまさ。そこにだしが加わることによって、いっそうおいしさが引き立ちます。焼けた皮の香り、三つ葉もイイ味出してて、なんとなく明石の玉子焼を連想してしまいましたが、とにかくこれはめっちゃウマっ!でっかい甘鯛一匹を、ほとんど言葉を発することなく、きれいさっぱり食べ尽くしてしまいました。
(写真が上手に撮れてなくて申し訳ないので、せめてクリックしてでっかいサイズでご覧下さい…)
〆は(左)イカたっぷり丼と(右)たこ飯とあこうのアラを使ったお味噌汁。少なめに盛ってもらったけれど、それでも全部食べきることはできませんでした…
今回案内してくれた知人によると、できるだけ地元っぽい内容で・予算は5000円(料理だけ)ということで予約したそうです。海が荒れていたこともあり、この時期のメニューとしてはイレギュラーな内容であったとは思いますが、とにかく地元の素材や昔ながらの技法を使った素朴な料理から、料亭で出てきそうな料理まで、各種盛りだくさんの大午餐。おかみさんもいい人だし、次回は是非とも泊まりがけで訪れたいものです。これだけ食べてお酒も入って、正直言って食後しばらく昼寝ができればもう言うことなしでした(笑)
とにかくこの宿、超おすすめ。
参考サイト:
{旅館 日の出屋}
住所:福井県三方郡美浜町日向42-19 電話:0770-2-0361
*えご、たこ飯などを含め、基本的に要予約です。
事前に電話して、おかみさんに相談してみてください。
とりあえずはビールをお願いしましたが、こんなの出されたらこりゃあやっぱり日本酒しかないでしょう。で、以降はずっと燗酒。
(左)数年に一度しか取れないため、地元で貴重とされている海藻「えご」の生姜醤油。つるっとした食感、トコロテンに似てるけどちょっと違う、けどどこかで食べたことがある風味やなあと記憶を辿ってみたら、思い出したのは博多の「おきうと」でした。おかみさん曰く、「そうそう、それと一緒って聞いたことある!」ってことで、原料が同じかどうかはともかく似たもの同士のようです。
(右)えごに白味噌・ごま・豆腐が合わさって滋味深いえごの白和え。豆腐の豆の味が濃い〜。
(左)採れたばかりのえごはまっ黒で、何度も洗って乾燥させると、このように茶色っぽくてゴワッとした金タワシみたい(失礼)になります。
(右)赤なまこの酢の物。これ、おいしかった〜♪真中のオレンジ色のは、なまこの腸。身はいい按配にコリコリ、腸は臭みなど全くなし。日本酒に合う合う。
この日は海が荒れていたので、浜には魚が少なかったそうです。そこでおかみさんは卸売市場(?)で働いている息子さんに連絡、いいものを見繕って送ってもらったということで、こちらは「あこう(きじはた)」・イカ・サザエの造り盛り合わせ。あこうは本来夏の高級魚らしいのですが、今の時期でも取れるらしいです。時季外れとはいえ、全長40cmほどあったでしょうか。3人でこの盛りは超豪勢。
そして今回の主役はなんといってもこちら、甘鯛(ぐじ)の若狭焼き・日向スペシャル(勝手に命名しました)。なんて僕は写真がヘタなんでしょう、この料理の迫力と素晴らしさが全く伝わってきません(涙)
ご存じの通り、甘鯛は京料理でおなじみの高級魚。こちらも季節外れものながら、全長30cm程、それが驚いたことに一人一匹だったんです!
甘鯛はウロコがおいしいので、つけたまま皮側はパリッと香ばしく焼かれています。焼き上がった若狭焼きをお皿に盛り、そこに昆布が効いただしをさっとかけ、三つ葉を盛る…
お箸を入れるとちょっぴりザクッとした感触、口に運ぶと…もぉぉぅこれっ、生涯食べた魚料理の中でインパクト一番です!!
若狭焼きだけでも充分おいしいはずなのに、だしの効果が抜群!弾けるような身がおいしいのはもちろんのこと、特に皮側がめっちゃうめぇ〜〜。パリパリした鱗と、旨味濃い皮と、なんともいえん皮と身の間の脂のうまさ。そこにだしが加わることによって、いっそうおいしさが引き立ちます。焼けた皮の香り、三つ葉もイイ味出してて、なんとなく明石の玉子焼を連想してしまいましたが、とにかくこれはめっちゃウマっ!でっかい甘鯛一匹を、ほとんど言葉を発することなく、きれいさっぱり食べ尽くしてしまいました。
(写真が上手に撮れてなくて申し訳ないので、せめてクリックしてでっかいサイズでご覧下さい…)
〆は(左)イカたっぷり丼と(右)たこ飯とあこうのアラを使ったお味噌汁。少なめに盛ってもらったけれど、それでも全部食べきることはできませんでした…
今回案内してくれた知人によると、できるだけ地元っぽい内容で・予算は5000円(料理だけ)ということで予約したそうです。海が荒れていたこともあり、この時期のメニューとしてはイレギュラーな内容であったとは思いますが、とにかく地元の素材や昔ながらの技法を使った素朴な料理から、料亭で出てきそうな料理まで、各種盛りだくさんの大午餐。おかみさんもいい人だし、次回は是非とも泊まりがけで訪れたいものです。これだけ食べてお酒も入って、正直言って食後しばらく昼寝ができればもう言うことなしでした(笑)
とにかくこの宿、超おすすめ。
参考サイト:
{旅館 日の出屋}
住所:福井県三方郡美浜町日向42-19 電話:0770-2-0361
*えご、たこ飯などを含め、基本的に要予約です。
事前に電話して、おかみさんに相談してみてください。
(〜「福井味巡りその3」に続く)
Comments
もぐこ2007/03/23 09:21 AM
ぐじ、美味しそう〜
うちのもぐおが、とにかく「ぐじ」には目がないので、このお宿は是非行ってみたいです
ちなみに、私は若狭では「小浜」というところにあるお宿に、毎年夏の海水浴時期と、冬にカニを食べに、そして喪イ一回冬にフグを食べに、年3回、かれこれ15年ほど通ってるお宿があります
あのあたりは、比較的リーズナブルで非常に食事のよいお宿がたくさんありますね♪
ish2007/03/23 11:56 AM
もぐこさん>
このぐじはほんとにおいしかったです。でっかかったしなあ〜。
それにしても、もぐこさんってすごいですね。小浜に年3回15年ですか。
全くかなわんなあ。
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