【旧】foodish：”雑”食記

数年前の冬、週末にJRで山陰まで一泊二日カニの民宿に行きました。帰りは始発駅からなので指定席はいらんやろと思ってたら、列車がメチャ混み。連結部分でへたり込んだまま神戸まで帰って来た、という苦い思い出があります。おいしいカニは食べたいけれど、冬場は山陰へ車で行く自信がなく、さりとて列車やバスは予約が面倒。なら、極上品を食べるならいざしらず、時間と交通費のこと考えたら、多少高くついても地元・神戸で食べてもええんやないかと思うようになりました。

そういや、カニコロッケとかカニグラタンを除いて、しばらくまともにカニを食べてなかったなあということで、久々に家族で行ってみることにしました。お店選択に当たって、両親ともどもカニ好きで年に数回神戸で食べているという友人のことを思い出したので、「神戸で食べるならどこがいいか」と電話で相談してみました。
すると、返ってきた答えは意外にも(失礼)…「かに道楽」。
え〜、あの「とーれとれぴーちぴち」でほんまにええの？
友人曰く、カニで有名な某料理店もかに道楽から仕入れているとか、もともとは城崎の旅館「金波楼」が母体だとか、京都のかに道楽と神戸(２店あり)では同じ経営とは思えないほど味もサービスも違うとか、とにかく何軒か行ったが神戸では今はここに限る、と自信を持って勧めてきます。そうこうするうちに先日テレビを見ていたらカニの特集をやってて、かに道楽の冷凍技術の素晴らしさを伝えてました。ふーんそうなんかあ、まあ値段もそこそこやし、あいつが勧めるんやから従おかと。

ということで、行ってきました三宮店、注文したのはカニすきコース・風の香(カニ酢・カニ造り・焼カニ・カニすき・雑炊・アイスクリームお抹茶掛け＠5200円)。

今回写真がイマイチだったので一部だけアップしましたが、順にカニ造り・焼カニ・カニすき。冷凍品であることは承知の上、焼カニはちょっと焼き過ぎやないのと思った他は、いずれもジューシーでこの値段なら上々かと。火を通しすぎると単なるだしがらになってしまうので、カニすきにおいては茹で時間は強火で1分足らず。充分おいしゅうございました。
以下、その他印象。

• カニすきの白菜が、見たことないほど立派？でした。芯の部分なんか、キャベツやないかと思ったくらいツヤツヤで張りがありました。
• 友人から事前に聞かされていた通り、カニすきのダシがおいしい。もともとおいしいうえに、カニを加えた後はいっそう旨さが増し、必然的に野菜もおいしくいただけます。
• サービスがいい。愛想はもちろんのこと、コースの進行状況をちゃんと見てくれていたので、次が欲しいなと思った頃にはちゃんと現れてくれます(ちなみに当日は満席でした)。友人によると、ハーバーランド店も同様とのこと。

カニに関する僕の夢は、兵庫県の竹野町にある「竹涛」(注：現在、HPではカニ料理は紹介されていません)に行くことと、越前海岸の「こばせ」で「開高丼」（参考エントリ：「巨匠の誘惑」）を食べること。
ちょっとやそっとでこの夢は叶いそうにないので、中途半端なことするくらいなら、それまでは割り切ってリーズナブルに行くのもいいかなと思いました。