ねぎ焼・やまもと
Posted ish / 2005.07.05 Tuesday / 11:08
もう20年以上も前のある日、たまたま大阪の十三(じゅうそう)で仕事があり、終わったのが夕刻だったので会社に帰らず直帰することになりました。せっかくなので仕事仲間と「なんか食べて帰ろか」ということに。といっても十三には馴染みがなくあてもないので、なんか面白そうな店ないかなあとうろついていたら、目に入ったのが「ねぎ焼」の文字。なんやねんねぎ焼って、って思ったくらい、当時まだこの名前は知られていませんでした。名前に惹かれて入ってみたら、これがおいしかった。後で調べてみたら、そのお店は当時でもそこそこ有名だった「やまもと」でした。
それ以降、このお店には何度か行きましたが、いつも行列必至、一番長い時で一時間半待ったことあります。基本的に並ぶのは嫌いなんだけど、いったんお腹がねぎ焼モードになったら食べないと気がすまないし、かといって当時は他に食べられるお店もなかったので、待つしかしょうがなかったんです。
待ってる時ってけっこうイライラしますよね。まだかいなとか、順番間違えられへんかとか、あのおっさんもっとはよ食べろよとか(笑) 当時きょうだいとそのご夫婦でお店をやってらっしゃいましたが、味もさることながら列の捌き方がすごく上手でした。焼きあがるまで時間がかかるので、鉄板に座る以前に頃合を見計らって注文を先に訊いてくれる。多少列がばらついても、僕が知る限り順番を間違えたことは一度もありませんでした。
時がたち、当時のやまもとは幾分広くなってリニューアル、近くに支店もできました。一方僕のほうは通勤経路の関係で十三には立ち寄りにくくなってしまい、この10年程ご無沙汰。時折思い出すことはあっても、足を運ぶ機会がなかなかありませんでした。
ところがある日、梅田にやまもとができたとの情報が。これは久しぶりに行ってみなければと思いつつ、オープンして1年以上経った先日、やっと行くことができました。
場所は梅田EST-1(エストワン)の一角なのでわかりやすいです。お店に入ってみると、一目でやまもときょうだい(女性です)の一員とわかる、恐らく店長さんと鉢合わせ。こちらのごきょうだい、色白ぽっちゃりお肌つるつるやさしい笑顔が特徴なので、すぐにわかるんです。店内はカウンター席と椅子席両方ありますが、いずれも鉄板完備。厨房で焼いてくれたのをアツアツのまま食べることができます。
オーダーしたのは、こちらの看板商品とも言える「すじねぎ」(1120円)。ご存知ない方のために説明しますと、ねぎ焼とはお好み焼のキャベツとねぎの量を反転させたものです。やまもとの場合の作り方は、鉄板にうすく小麦粉を溶いたものを引き、その上に粉がつお・少量のキャベツ・てんこもりのねぎ・紅しょうが・具を載せ、その上からまた小麦粉を回しがけ、何度かひっくり返しながら焼いたもの。ソースはかけず、醤油ベースのたれを塗り、レモンを絞っていただきます。
もちろん粉の配合に秘訣があるのでしょうが、ねぎの芯の部分のとろみのせいなのか生地はふんわり。醤油味とレモンの風味ゆえか、通常のお好み焼よりもあっさりしていて軽いので、見た目の大きさの割には案外簡単にお腹に収まってしまいます。この生地に、甘辛く炊いた大き目のすじ肉が合うんですよね、これまた。一緒に炊いてあるコンニャクも味が染み込んでブリブリおいしい〜!
今やねぎ焼きそのものは昔ほど珍しいものではなくなりましたが、恐らくは元祖といっていいであろうやまもとのすじねぎはやっぱりおいしかったです♪冬になったらかきねぎ食べに来ないと。
ところでお好み焼類を食べる時、僕の場合は鉄板の上に置いてある状態から食べるのをヨシとします。なおかつそれをテコ(コテという人もいる)で切り、テコの上に載せて口に運んで食べる。これが当たり前で、お箸や小皿は使いません。(キッパリ)
一部地域の方はこの食べ方を子供の頃からやってるんで特に意識なくできるんですが、それ以外の方はやろうにもできないらしいですね。いわく、うまく口に運べないとか、熱くてやけどしそうとか。僕の友人で東京在住の奴が「その食べ方にあこがれるんだけど、どうしてもできない」って言ってますが、こういうのは文章や口ではなかなか教えられない。テコの上に載せたものを、唇と歯を使って口の中に手繰り寄せるとでも言えばいいんでしょうか。熱いのは確かに熱いんですけど、それをハフハフしながら食べるのが、やっぱり一番おいしいと思います。
{お店データ}
(梅田エストワン店)
住所:大阪市北区角田町3-25エストワン1番街 電話:06-6131-0118
営業時間:11時半〜22時 定休日:第2・4水曜
(本店)
住所:大阪市淀川区十三本町1-8-4 電話:06-6308-4625
営業時間:11時半〜22時 定休日:日・祝祭日
(西店)
住所:大阪市淀川区十三本町1-7-20 電話:06-6303-8482
営業時間:15時(土曜のみ11時半)〜22時 定休日:日・祝祭日
それ以降、このお店には何度か行きましたが、いつも行列必至、一番長い時で一時間半待ったことあります。基本的に並ぶのは嫌いなんだけど、いったんお腹がねぎ焼モードになったら食べないと気がすまないし、かといって当時は他に食べられるお店もなかったので、待つしかしょうがなかったんです。
待ってる時ってけっこうイライラしますよね。まだかいなとか、順番間違えられへんかとか、あのおっさんもっとはよ食べろよとか(笑) 当時きょうだいとそのご夫婦でお店をやってらっしゃいましたが、味もさることながら列の捌き方がすごく上手でした。焼きあがるまで時間がかかるので、鉄板に座る以前に頃合を見計らって注文を先に訊いてくれる。多少列がばらついても、僕が知る限り順番を間違えたことは一度もありませんでした。
時がたち、当時のやまもとは幾分広くなってリニューアル、近くに支店もできました。一方僕のほうは通勤経路の関係で十三には立ち寄りにくくなってしまい、この10年程ご無沙汰。時折思い出すことはあっても、足を運ぶ機会がなかなかありませんでした。
ところがある日、梅田にやまもとができたとの情報が。これは久しぶりに行ってみなければと思いつつ、オープンして1年以上経った先日、やっと行くことができました。
場所は梅田EST-1(エストワン)の一角なのでわかりやすいです。お店に入ってみると、一目でやまもときょうだい(女性です)の一員とわかる、恐らく店長さんと鉢合わせ。こちらのごきょうだい、色白ぽっちゃりお肌つるつるやさしい笑顔が特徴なので、すぐにわかるんです。店内はカウンター席と椅子席両方ありますが、いずれも鉄板完備。厨房で焼いてくれたのをアツアツのまま食べることができます。
オーダーしたのは、こちらの看板商品とも言える「すじねぎ」(1120円)。ご存知ない方のために説明しますと、ねぎ焼とはお好み焼のキャベツとねぎの量を反転させたものです。やまもとの場合の作り方は、鉄板にうすく小麦粉を溶いたものを引き、その上に粉がつお・少量のキャベツ・てんこもりのねぎ・紅しょうが・具を載せ、その上からまた小麦粉を回しがけ、何度かひっくり返しながら焼いたもの。ソースはかけず、醤油ベースのたれを塗り、レモンを絞っていただきます。
もちろん粉の配合に秘訣があるのでしょうが、ねぎの芯の部分のとろみのせいなのか生地はふんわり。醤油味とレモンの風味ゆえか、通常のお好み焼よりもあっさりしていて軽いので、見た目の大きさの割には案外簡単にお腹に収まってしまいます。この生地に、甘辛く炊いた大き目のすじ肉が合うんですよね、これまた。一緒に炊いてあるコンニャクも味が染み込んでブリブリおいしい〜!
今やねぎ焼きそのものは昔ほど珍しいものではなくなりましたが、恐らくは元祖といっていいであろうやまもとのすじねぎはやっぱりおいしかったです♪冬になったらかきねぎ食べに来ないと。
ところでお好み焼類を食べる時、僕の場合は鉄板の上に置いてある状態から食べるのをヨシとします。なおかつそれをテコ(コテという人もいる)で切り、テコの上に載せて口に運んで食べる。これが当たり前で、お箸や小皿は使いません。(キッパリ)
一部地域の方はこの食べ方を子供の頃からやってるんで特に意識なくできるんですが、それ以外の方はやろうにもできないらしいですね。いわく、うまく口に運べないとか、熱くてやけどしそうとか。僕の友人で東京在住の奴が「その食べ方にあこがれるんだけど、どうしてもできない」って言ってますが、こういうのは文章や口ではなかなか教えられない。テコの上に載せたものを、唇と歯を使って口の中に手繰り寄せるとでも言えばいいんでしょうか。熱いのは確かに熱いんですけど、それをハフハフしながら食べるのが、やっぱり一番おいしいと思います。
{お店データ}
(梅田エストワン店)
住所:大阪市北区角田町3-25エストワン1番街 電話:06-6131-0118
営業時間:11時半〜22時 定休日:第2・4水曜
(本店)
住所:大阪市淀川区十三本町1-8-4 電話:06-6308-4625
営業時間:11時半〜22時 定休日:日・祝祭日
(西店)
住所:大阪市淀川区十三本町1-7-20 電話:06-6303-8482
営業時間:15時(土曜のみ11時半)〜22時 定休日:日・祝祭日
Comments
はんな2005/07/05 12:19 PM
十三に有名なライブハウスがあるのですが、友人のバンドが出ていたりすると観に行って、このお店の前を通ります。でも、並んでまで食べる気はないので、まだ入ったことがありません。
でもでも、ずっと思っているのですが、ネギ焼きでも、もんじゃ焼きでも、チープで庶民の味、という顔をしながら、結構、いいお値段しますよね?って思いませんか???(千円以上が普通)
私もコテで食べます。その方が美味しい。
はんな2005/07/05 12:20 PM
すみません。
書き忘れ・・・。
「マイブログリスト」とを私の駄ブログにも付けました。貴ページもリンクさせていただきました。
不都合がありましたら、ご連絡くだされば、そく、削除させていただきます。
あ、それと、余計なことですが、多分、「コテ」が一般的やと思います。(笑)
ish2005/07/05 01:57 PM
hannnaさん>
カサを考えると、ねぎってキャベツより高いと思うんですよね。だからお好み焼より高くなっても仕方がないかなあという気はします。やまもとのはおおむねわしづかみのねぎ3つかみ分なので、それなりの量使ってます。すじも手間かかってるしなあ。とはいえ、1000円切ってくれたら嬉しいのはもちろんなんですが。
コテの方が一般的なんでしょうか。けど、なんかこれって壁塗る道具みたいな気がするんですよね(笑) テコは重いもん持ち上げてるみたいな感じか。
マイブログリストの件、もちろんOKです。
僕も既にhannnaさんとこ入れてますよ。
おがちゃん2005/07/05 03:14 PM
長田の住人おがちゃんも「コテ」に一票。それはさておき、「コテで食べられるようになったら一人前」みたいなところがありましたよね、一部の人は信用しませんが焼きそばもしかりですね。
会社が移転する前は目と鼻の先だったんですが、結局行かずじまい。近くに「どんたく」という行きつけがあったもんで・・・。ここのトンペイ焼きは圧巻ですよ、ママさんも圧巻ですけど。
ish2005/07/05 04:07 PM
おがちゃんさん>
僕ももともと長田住人なもので、おがちゃんさんにそういわれるとテコだかコテだかどっちかわからなくなってきました。ググってみたら、こちらを発見。
http://yon.de-blog.jp/yonde/2005/03/post_26.html
どうやら大阪ではコテ派が多いようですが、なにごとにつけても神戸・京都とは違う場合が多いですもんね。
実際のところはどうなんやろ?
まあ、どっちでもいいといえばどっちでもいいんですが。
焼きそばもこれで食べられますが、最近は無理することなくお箸使ってます(^^)
そういや、「そば焼き」って言い方、最近少なくなりましたね。
おがちゃん2005/07/05 06:18 PM
そうでした!そば焼きでしたね。そば焼きにうどん焼き、なんだかお好み焼き屋に行きたくなってきました。
みほな2005/07/06 04:34 AM
ええっ!梅田にもあるんですか?
十三の「やまもと」には1度だけ行ったことがあります。
その後も十三に行くことがちょくちょくあり、その都度候補にはあがるのですが、いつ行っても並んでますモンね。あきらめて別の店行ってました。
梅田にあること聞いたら食べたくなってきた。
近いうちに行こうかな!
もちろん「コテ」派です。
そういえば大学時代、神戸に通っていたのですが(もう20年も前?)当時はまだ「そば焼き」って言ってましたよ!大阪人のワタシにとっては不思議でしたが…。
ish2005/07/06 11:40 AM
おがちゃんさん>
言葉が入れ替わるだけなのに、なんとなく「そば焼」のほうが雰囲気ある感じがしますね。
みほなさん>
僕が行った時は平日の昼過ぎ。並んでるかなと思ったら、少し空席がありました。やっぱり今の時期は暑いし、あのゾーンでの昼食としては値が張るからでしょうかね。
やっさん@鳥頭2005/07/06 01:32 PM
山本の葱焼き2枚は食べないとお腹膨れないし、ビールもいくと、結構、お財布には厳しいですね、その分美味しいのですが。
私はテコって言ってました、子供の頃、店の人が使ってる大きいテコで食べてみたいと思っていました。
生粋の長田っ子の友人は、テコでそば焼きでもやさい焼きでも、鉄板モノは何でも、これ1枚で食べてました、ほんと器用に、ここまでくると凄いです、私などはまだまだ、ぼろぼろ、こぼしてしまいます。
おがちゃん2005/07/06 01:44 PM
コテで食べるとそば焼きの最後の一口がなかなか乗らないんですよね、いつも苦労してました。
ところでそば焼きを作ったときに鉄板に出来るせんべい、いつも貰って食べてましたけど、最近見かけないですね。ソースが違うのか麺が違うのか・・・不思議。
ish2005/07/06 04:50 PM
やっさんさん>
やっとテコ派があらわれてくれましたね。
そこまでテコ使いこなすとはすごいですね。
でも昔は僕もあれでそばめし食べてたなあ。
おがちゃんさん>
最後のピースをのせる方法としては、コップを使う、隣の人やおばちゃんに助けてもらう、鉄板のヘリを使う、テコを素早く最後のピースの下につっこむ等色々テクニックがありますよね。最終的には、自分の指で補助するという方法もありますが(笑)
やっさん@鳥頭2005/07/06 11:29 PM
今は工夫して、コテを使ってますが、
今考えると子供の頃は、作ってる人み
たいに、両手に大きなコテで最後の一切れを食べたかったのでしょう(●^o^●)
nancix2005/07/07 10:41 AM
ううっ…九州人の母が間違ったのか「コテは手の延長!手づかみで食べるようなお行儀の悪いことしないで、ちゃんと小皿に取り分けてお箸で食べるのが女の子ですよ!」と幼少期にしつけられてしまいました…。今は小コテなら使えます。ただ、あんまり熱々すぎると、せっかくの味つけがわからないような気がしませんか? なんていうほど味を語る資格もないですが(苦笑)
最後のピースについては同感です。…自分の指派、です…くくぅ、親の教育の失敗例。
ish2005/07/07 08:07 PM
nancixさん>
女の子であろうと、神戸っ子なら小皿・お箸は厳禁ですよ(爆) ほぼこれは作法みたいなもんだと考えまする。
熱々過ぎるのは考え物ですね。そういう場合はふうふうするか、(個別に調節できる場合は)弱火にして鉄板の温度を下げましょう。
最後のピースの処理方法、オススメは「テコを素早く最後のピースの下につっこむ」ですが、ちと練習が必要です。
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