【旧】foodish:”雑”食記

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PLUTO(プルートウ)

Posted ish / 2005.05.10 Tuesday / 22:41

pluto.jpgビッグコミックオリジナル連載中の「PLUTO」(浦沢直樹、手塚治虫作/長崎尚志プロデュース/手塚眞監修/手塚プロダクション協力)に、第9回手塚治虫文化賞マンガ大賞が贈られることとなりました。
浦沢直樹さんは着眼点・画力・構成力etcetcを兼ね備えたオールマイティな漫画家。僕がかつてマンガを読みあさっていた頃、本当にすごい人が表れたなあと思っていました。「YAWARA!」「MASTERキートン」「MONSTER」など、どれもこれも超一級品。スケールが大きく、ドラマチックで、アイデア豊富、骨太豪腕。かなりな大作・長編であってもぐいぐい引き込んでいく迫力があり、決して飽きさせることがない。読み進むほどに、この後どうなるんだろう、え、あ、そんな、まさか…
とにかく絵がうまい、話がうまい、魅力が一杯なのです(僕が敢えて言うまでもないですが)。大河のような作品が多いだけに、できれば週刊誌連載中には読みたくない。ぷつんぷつんと途切れるのはイヤ。完結した作品を一気に読んで、どっぷり浦沢ワールドに浸りたいと思っている人はたくさんいるはず。ちなみに私、MONSTERは3日かけて一気に読みました。

そんな浦沢さんがビッグコミックで新連載開始、との予告を見たのはいつの頃だったろうか。そのタイトルを見て、今度はどんなことをやらかすのかと思ったら…ええ、PLUTOってあのPLUTO?!

ワタクシ、恥ずかしながらバリバリの鉄腕アトム世代であります。幼少の頃、アトムが連載されていた「月刊少年」も時々買ってたし(最終号も買ったなあ)、その後発行されたカッパコミックスもほぼ全巻持ってました(押し入れにしまってたら、知らぬ間に母に捨てられてた(涙;)。日本漫画の金字塔・鉄腕アトムの中でも「地上最強のロボット」は幼心?に強烈なインパクトを与えた名作。アトムが10万馬力から100万馬力になったのはこの話の中やったなあ。そのシリーズに出てくるアトムの敵役(初めだけ)・プルートウ、あのプルートウが、そのPLUTOとは!

何すんねん浦沢さん、あなたがまともに神様・手塚治虫さんのアトムの続編を書くわけないのはわかってる。中途半端な気持ちでこんな凄いこと始められるわけないし。かの名作をモチーフにどんなことをしようと企んでいるのか、気になって気になってしょうがないやないっすか!!
…でも、ごめんね、小学館さん。毎号買って読むのはイヤなのよ。それでなくとも気になる浦沢作品、それもアトム、それも地上最大のロボットとくれば、最新号読み終えた後、次の号が出るまでの禁断症状に耐える自信がないのよ。だから、連載が終わって単行本が出たら一気に読みますよ、ええ必ず!

と、思ってきました。
なのに、この度のめでたい受賞の知らせ。しかも浦沢作品はMONSTERに続く初の大賞2度目、審査員の評価もダントツ。賞取ったからいいとかいうもんやないけど、全巻一気読みできるまでと堪え忍んでいた僕の気持ちは、今千々に乱れまくっております。受賞がきっかけになってあちこちで騒がれたらガマンできなくなるかもしれんやないですかっ!

いやいや、やはり初志貫徹。一気読みできるまでガマンするぞ。
お願いだから、これ以上PLUTOの件が騒がれないよう、そっとしといて。
(ちなみに、単行本は第2巻まで発売中!)

Comments

nancix2005/05/10 11:28 PM

 浦沢作品って、2巻ぐらいあっという間に読み終えて、次巻が出るまで身もだえして苦しまないといけないんですよねえ。
 「YAWARA!」連載中にちょうどいいところで「以下次号」と引っ張られ、さんざん苦しんだので「MONSTER」「20世紀少年読本」ともジュンク堂で立ち読み…しようとしたら、いつも1、2巻までしかカバー外してなくて。最新刊が読みたくて死ぬ思いします。いやホントに。
 「MASTERキートン」前半の文庫本が置いてある定食屋に通いつめたこともあったっけ。コロッケにカツ類、もううんざりしたけど、それでも読まなきゃいられん!
 
 で、「MONSTER」ハリウッド映画化って、本当に実現するんでしょうか。主人公テンマはトニー・レオンか真田広之がいいんだけど、トニーはハリウッド作品には出ないと頑固に言い張りそうだし…。ハリウッドの知らない日系俳優さんだと、ちょっと幻滅だなあ。

けいこ2005/05/10 11:31 PM

こんばんは
これ今朝の新聞で見て気になっていたんですよ
ishさんの一押しなら全巻そろってから?大人買いします。
その頃には多分きっと・・・・・・・・・・・
落ち着いているでしょうから
うーーん、でも気になりますね〜。


(インスト中なんで気になさらないで。)

えて吉2005/05/10 11:44 PM

ishさん、熱い文章ですねぇ。

前回のマンガネタでは、私のあんまり知らない作品でした。

それでもかなり刺激を受けましたが、浦沢直樹はもうたまりません。

この人、私のトップ5で好きな漫画家の一人ですわ。
 *浦沢直樹の作品では、「MASTERキートン」がダントツで一番すきでした。

賞を取ったのは新聞で見ましたが、書店でえらく目立ってました。

ただ、タイトルが私にはピンと来なかったあたり世代のギャップですかね。(^_^)

しかし、この記事を読むとまたどえりゃぁ刺激されてしまいました。

ish2005/05/10 11:55 PM

nancixさん>
やっぱそうですよね〜身悶えしますよね〜
しかし、そこまでコロッケやカツを気持ち悪くなるまで食べることもないでしょうに…
MONSTERのハリウッド映画化、是非見てみたいですねえ。あれだけワールドワイドでスケールの大きい作品だから、ちゃんと作れば凄い物になるでしょうに。
トニー様、真田広之もいいけど、役所広司なんかどうでしょうか。いかにも善良な人が壮絶な世界に巻き込まれていくという感じで。まともすぎるキャスティングですかね?

けいこさん>
恐らくPRUTOだけ読んでもおもしろいに違いないですが、元の「地上最大のロボット」を読んでからの方がより楽しめると思います。まずはこっち読んで時間稼ぎしといて下さい。
僕も印象的なところしか覚えてないので、久しぶりにアトム読もうかなあ。

えて吉さん>
「マンガネタするな!」ってまたコメント来るかと思ってました(笑)
文章、自分でも熱い(暑い?)なあと思ってました。(「!」がやたら多いですもんね〜)
この原因は、読みたいのに読めないストレスに違いないです。

>タイトルが私にはピンと来なかったあたり世代のギャップですかね。(^_^)
僕もタイトルだけではわからんかったんですよ。
連載開始の予告紹介文を読んで初めてわかったんです。
ま、リアルでアトム知ってるんだから、そういわれてもしゃあないなあ。

おがちゃん2005/05/16 01:24 PM

 昨日子供がマンガ本を売りに行くとのことでついて行きました、計算の間ぶらぶらと棚を・・・「PLUTO」あるじゃないですか。
 私とて月刊「少年」「ぼくら」「画王」世代、うずうずと買ってしまいました。面白かったです。
 どうやら手塚治虫の息子さんが、浦沢さんの絵コンテを見て、どうせ描くなら手塚治虫にとらわれず、全く違うタッチをお願いしたようですね。
 しかしながら1巻出るのに半年以上、全巻揃うのに何年かかるのでしょうね。

ish2005/05/16 09:02 PM

おがちゃんさん>
買ってしもたんですか?!
あと、どないなっても知りませんよ〜(笑)

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