的矢かき
Posted ish / 2005.01.14 Friday / 10:15
かつて頻繁に近鉄特急に乗っていた時期がありました。例えば、大阪難波から名古屋までなら約二時間。車中では、その頃駅の売店で販売していた「伊勢志摩」という月刊誌を愛読していました。地道に真摯に伊勢志摩ゾーンという限られた地域を紹介する姿勢には、今も好感を持っています。(現在は伊勢志摩改め「伊勢人」となっているようです)
ある号の特集は「的矢かき」。的矢は鳥羽から賢島の途中、志摩磯部駅から海に向かって車で数分走ったところにあり、目の前に拡がる的矢湾はかきの養殖に最適な環境だそうです。的矢かきの生みの親は佐藤忠勇さんという方。
志摩半島の山を水源とする3本の川が流れ込み、プランクトンが豊富で栄養豊かな海水と、波の静かな湾内が牡蠣の養殖に最適であることを見抜いた佐藤氏は、 1927年(昭和2年)に現在の養殖形態のもとになる筏(竹)を使用して1年カキを養殖し、翌1928年(昭和3年)に本格的な経営に着手するとともに、 1930年(昭和5年)に貝類の研究及び湾内の観測のため、的矢湾養蛎研究所を設立しました。(中略)カキは、1時間あたり、17リットルから20リットルの海水を体内に通過させ、餌をとり排泄します。佐藤忠勇氏は、この時にカキ自身が、餌と一緒に体内に取り込んだ細菌を排出することに着目、カキを紫外線灯によって滅菌させた海水で18時間以上飼育することにより、体内が浄化され、ほぼ無菌状態のカキができることを発見しました。
〜三重ブランド・的矢かきより
この的矢かきを特集した月刊伊勢志摩の内容は、「佐藤さんとこの養殖場」レポートやら各種カキ料理、的矢かきを楽しめる宿の紹介など盛りだくさん。ああ、行ってみたいなあ食べてみたいなと思っていたら、この号で紹介されている各宿にご招待というプレゼント企画がありました。あんまりそういうのには応募しないのだけれど、この時はなぜかその気に。
…そしたら、数ヶ月後に「当選しました」との通知が届いてびっくり!
なんとペアで1泊2食、夜は的矢かきづくし!
その夜一晩で、恐らく50個位のかきを食べたと思います。生がきに始まり、蒸しがき・ベーコン巻き・土手鍋・バター焼き・みそ漬け・ぞうすいetcetc…
多分12種類位のかき料理が出てきたのではないかなあ。
驚くべきは、普段食べてていると何個かちょっと気持ち悪いのに当たることがあるのに、50個食べてもそういうのは皆無。また、一番おいしかったのは何かと問われれば、ありふれたかきフライ。生で食べられるのを使ってるのだからといえばそれまでだけれど、「かきフライってこんなにおいしいんか〜!」って感動モノでした。
それ以来、的矢には5、6回行っていると思います。ランチだけでも行けるけど、できればゆっくり一泊したいところ。そうもいかない場合は、佐藤養殖場で取り寄せ可能。殻付きがオススメです。
ちなみに上の写真は先日大阪市内某所で食べた、正真正銘の的矢かき。どうして食べようか迷ったあげく、殻付きのままオーブンで焼く「焼きがき」にしました。
殻のスープをジュルッとすすり、ぷっくりした身を丸ごと口の中へ…
(嗚呼!幸せ☆)
Comments
おがちゃん2005/01/15 10:45 AM
初めてカキコします。
牡蠣美味しそうですね、私は神戸っ子(といってもおっさんですが)なんで、車で1時間位かけて兵庫県の西外れにある室津漁港に牡蠣を買いに行きます。ちなみにナマコやシャコも安いんですよ。
我が家では小麦粉をまぶした牡蠣をオリーブオイルで炒めるのが人気です。カキフライが面倒くさいのも一因ではありますが・・・。
これからも時々お邪魔します。
ish2005/01/15 02:03 PM
おがちゃんさん> ようこそお越し下さいました!
室津には梅の頃に何度か行ったことあります。兵庫県の西の方の漁港にはいいものあるでしょうね。穴子なんかもいいでしょうし。
カキのオリーブオイルソテー、おいしそうですね。ざっと表面だけ固めて、中はほぼ生、サクッ・ジュワッって感じでしょうか。
これからも気軽にコメント下さいね。
どうぞよろしくお願いします。
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