【旧】foodish：”雑”食記

本日は平日休み。以前から噂を聞いていた神戸・三宮の某店でランチをと探しに行ったのですが、結局見つからず。噂を聞いた段階でもっとちゃんとメモするとかすればいいのに、めんどくさいがばっかりにうろ覚えで行くもんだから、たびたびこういう事になってしまいます。

ま、見つからなかったものはしょうがない。代わりに何を食べようかなあとあちこちうろうろしていたら、東門筋に気になる看板が。
東門筋は三宮の飲み屋街として古くから有名なんですが、当然夜の営業が中心の街。真っ昼間はまだ閉まっているお店がほとんどで、そういう中、ビルの前に出ていた看板にはランチタイムの各種天丼メニューが書いてありました。看板が出ているビルを覗くと、一番奥にそれらしきお店ののれんが見え、なんとなくピ〜ンと来るものがあったので思い切って入ってみることにしました。

お店の名前は｢天福｣。入り口のドアはどことなく開けにくい雰囲気がありましたが、中に入ってみると、明るくて掃除が行き届いていてなごめる雰囲気。女性一人でも全く問題ない感じでカウンターのみ８席のお店でした。
席に着くと、飲食店のおかみさんはこうでなければ！という雰囲気の(恐らく)奥さんが注文を取りに来てくれました。僕が注文したのはかき揚丼(945円)。鍋の前に立つご主人は生真面目そうな感じで、僕がお店に入るやいなや油を温め始めていました(お店に入ったのが1時半だったので、昼のピークは過ぎていたため)。

一人でふらっと入ってきた僕を気遣ってくれたのか、油が温まるまでの間、お二人はなんだかんだと話しかけてくれました。こういうのがうっとおしい場合もあるのですが、今回はごく自然な流れで話が弾みました。聞くところによると、お店を開いてもうすぐ4年になるとか。きさくに話をするおかみさんのキャラクターがいいですねえ、このお店。

楽しく話している間に油が温まり、天ぷらを揚げる音が響き、さあそろそろという頃におかみさんがお盆を持ってきました。カウンターのみだったので写真は遠慮したのですが、今回は撮りたかったなあ。
というのも、お盆の上には、お味噌汁・おつけものと、上に切り海苔が振りかけられた丼ご飯と、小ぶりのとっくりが載ってるんです。ん？と思っていると、｢天ぷらは別のお皿に載せますから、とっくりに入っている天つゆをお好きにかけて召し上がって下さい｣とご主人が説明してくれました。
なるほど、カウンターの上に初めからお皿があったのはこのためだったのか。丼物とはいえ、天ぷら定食風にも食べられる訳ですね。

各種野菜と貝柱が入った揚げたてのかき揚げは、二口大の物が４つ程。その他、カボチャとブロッコリーの天ぷらもついてきました。揚げたてでこの内容・量・味は充分リーズナブル。天つゆを使ってもいいし、抹茶塩を振りかけてもいいし、そこはお好みで。
僕が食べ始めた頃に別の2人組が入ってきましたが、こちらもどうやらたまたま入店した様子。その人たちが食べていた穴子天丼(1155円)も同じスタイルで、かき揚げの代わりにけっこうな大きさの穴子天が４つ程出てきて、大喜びしてました。
(クッソー、穴子天丼にするかどうか迷ったんやけどなあ…)

その他のお昼メニューは、海老天丼1050円、ミックス天丼1470円、コースが1575円と2625円の２種類あります。夜は3360円のコースからお好みだそうです。

最近の低価格競争で、今や500円あれば天丼や鰻丼まで食べることができます。でも、たまにはお店の人と楽しく話しながら揚げたての天ぷらを食べるのもいいもんです。

｢天福｣　電話078-392-0331
神戸市中央区中山手通1-5-7 丸岩ビル1Ｆ
11：30〜14：00、17：00〜22：00　不定休