【旧】foodish：”雑”食記

昨夜仕事の帰り、運良く電車の4人席のうちの一つに座ることができた。席は窓側、時刻は9時半ごろ。日曜日のため、その時間の車内はそんなに混んでいなかった。

その男は、僕の斜め向かい・通路側に座った。年の頃は50歳前後、やや技術系らしき雰囲気。座るやいなや、持っていた大きな2つのカバンのうち、1つを膝の上に、もう1つを通路側に置いた。そして、膝の上のカバンからノートパソコンを取り出し、蓋を開いて起動させた。

ここまではよくある光景、別に気にもしなかった。
ところが、続いてカバンの中からUSBケーブルらしきものを取り出したのを見て、おやっ？と思った。
一体何を接続するんだろう、この電車の中で？

彼は続いて通路側に置いたもう１つのカバンのジッパーを開け、なにやらゴソゴソ探し出した。
何が出て来るんだろうと興味津々で見ていると…

なんとプリンタが出てきた！？
(キャノンのモバイルタイプだけど)

おいおい、まさか車内でプリントアウトするんかい？と驚きながら見ていると、慣れた手つきでプリンタを通路側のカバンの上に載せ、給紙用の蓋をオープンさせてスタンバイさせてしまった(@_@)

なんでこんなとこでわざわざプリントアウトさせる必要あるの？
まさかこんな時間からプレゼンでもしに行くの？
家でプリントアウトしたら、うるさい！ってお母ちゃんに叱られるの？
…様々な思いが走馬灯のように僕の頭の中をよぎったのでした。

そうこうするうち、彼はキーボードをたたき、スクラッチパッドをスリスリし、まさに仕上げに入ろうとしている。
さあ、そろそろプリントキューを出しそうだぞ。
通路のカバンの上にあるプリンタがジーコジーコと音を出し始めたら、回りの乗客はどんな反応を示すだろうか？
僕は楽しみで楽しみでしかたがなかった。


…なのに…
なぜか彼は突然PCの蓋を閉め、プリンタをカバンの中に仕舞ってしまった(x｡x)゜゜

なんやねん！ここまで期待させといて！
途中で編集止めるくらいやったらプリンタなんて先に出すなよっ！

僕の視線に気づきいじわるをしたくなったのか。
あるいは車内で編集しきれる程度にまで仕上がっていなかったのか。
それとも単なる自己顕示欲の現れだったのか。
そもそも、何故彼は車内でプリントする必要があったのか。

今となっては、真相は深い闇に包まれたままになってしまったのでした…