【旧】foodish:”雑”食記

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ぷるみえさん降臨ツアー(2)〜甲羅戯(兵庫県香住町柴山)

Posted ish / 2009.11.28 Saturday / 18:20

今回ぷるみえさんが来阪される日程のうち、えて吉さんを含めた3人が丸一日顔をそろえられるこの日は、遠出してなんか食べに行こうと事前にあれこれ相談していました。その結果、なんだかんだと候補があったうち、この季節の近畿ならではの楽しみの一つ、豪勢に日帰りで日本海のカニを食べに行くことになりました。
(後で家族に「なんで自分だけ行くの〜!!!」ってかなり叱られられましたが(..;))

甲羅戯1.jpg

というわけで、一路兵庫県の日本海側・カニで名高い柴山に向かってえて吉号でGO!えて吉さんも僕も雪道での運転はほとんど経験がないので、冬場に日本海側へ車で行く時期が限られてしまいます。そのあたりも今回カニを選んだ理由の一つなんですが。
宿の日帰りプランで滞在できる時間は11時からの3時間。食べるだけでなく(酔いを醒ませるためにも)温泉でゆっくりしたかったので、少し早めに着きたいところでした。ところが途中でかなり濃い霧に出会ったり、車中でしゃべり過ぎて高速の乗換ポイントを過ぎてしまったり(笑)等色々あり、結果的には45分ほど遅刻。えて吉さんはえらく申し訳なさそうでしたが、いつも長距離を運転してくれているし、ハプニングもこれまた楽しなので、全然気にしてませんからね〜

甲羅戯2.jpg

えて吉さんが以前一度訪れて良かったということで推薦してくれた「甲羅戯」は、事前にHPで見てイメージしてたよりもずっときれいで今風な建物でした。もうちょっと民宿っぽい雰囲気かなと思ってたら、立派な旅館風だし建物の中も新しくてきれいで調度がおしゃれで、日帰りではもったいないなかったです。

(以下の小さな写真はクリックで大きくなります)


甲羅戯3.jpg甲羅戯4.jpg

(左)上の写真の甲羅戯の看板の横側から撮った写真なんですが、正面の赤い屋根の建物は最初は倉庫かなんかかと思ってたら、なんとJR柴山駅の駅舎でした。ということは、改札出て目の前という立地になるわけで、電車で来てもメッチャ便利です。
(右)駅前にあった周辺看板。小さな港町にもかかわらず旅館がひしめき合っています。甲羅戯は8番なんですが、地図上の位置がどうも微妙。調べてみたら、どうやら以前は違う場所にあったような。


甲羅戯5.jpg甲羅戯6.jpg

宿に入ると早速食事スペースに案内されました。仲居さん、明るく親切ハキハキしていていい感じ。和室4人部屋のテーブルには、すでにお通しとお造りが用意されていました。このお造り、イカもエビも甘味があってそれなりの品で、本来ならもっと高い位置づけなはずなのに、今回はまるっきり脇役でちょっと可哀想な気もしました。

甲羅戯7.jpg

こちらも事前に用意されていた、カニミソの白菜添え。お箸やスプーンを使わずに食べられるようにという配慮なんでしょうが、まるっきり生の白菜でとは意外でした。白菜そのものがおいしく、ミソの味を邪魔しなくてこれはいい組み合わせでした。


この他テーブルの上には、かにちり用の土鍋・ポン酢と薬味・グラスなんかが用意されていたんですが、お腹は減ってるしもう一つ目の前にすんごいもんが置いてあるもんで、キッチリ写真を撮る心の余裕なんてありませんでした。


(以降の写真はクリックでさらに大きくなります)




甲羅戯8.jpg

あ〜何年も前から憧れていた「柴山がに」とついにご対面〜♪
透明感があってキラキラ光ってる生ガニが大皿にてんこ盛り!

今回のコース・甲羅戯のさざ波プランは、焼き・ちり・さしみで@10,500円。ゆでカニはついてないんですが、1)ゆでカニを加えると料金が上がる、2)生でも食べられるいいカニなら、少し熱を加えて旨味が活性化する食べ方(ちり・焼き)が一番やろ、と事前にえて吉さんと意見一致がした 3)えて吉さんの前回の経験からしてこのコースでも量的には充分、ってことでこのプランにした次第。出てきたカニを生で食べようが鍋でチリにしようが、どうぞお好みでって仕組みです。いいカニだからこういうことができる訳で、結果的にこの選択で大正解でした。

まずは殻から身をすくい取って、何もつけずに口の中へ。
甘〜いうま〜い旨味がとろけ〜る!
続いて殻ごと鍋に放り込み、わずかに身が白くなった程度で引き上げ、ポン酢をちょっとだけつけてあんぐり。
うーんこのカニシャブ、生とはまた違った、熱で濃縮された甘味と旨味とカニ風味!たまらんですばい!


写真ではわかりにくいのですが、上の写真の一皿で3人分としてはそれなりな量。焼きガニも大好きなので、このフレッシュなカニをどういう割合の食べ方で食べようかと思っていたら…





甲羅戯10.jpg

ドドーン!!「お待たせしました〜」の声と共に、宝楽にこんもり載せられた焼きガニが登場。さっきのとは別に、焼きガニだけでこんだけ出てくるとは思わなんだ!

甲羅戯12.jpg

焼きガニを食べるのに炭火を使わず宝楽を使うのは、強火と圧力をかけ一気に焼きあげるためだそうです。部屋に運ばれてきた瞬間から香ばしくてたまらん香りがホワーン、アツアツを殻ごと手にとってお箸で身をつまむと、身離れがよくってスルッと丸ごとはずれてきます。
シンプルに軽い塩味だけのこの焼きガニは、例えるならドスンと重くて野太い直球。なんの仕掛けもなしに、ドストレートに、カニそのものの旨味をこちらの口中に放り込んできます。シンプルなだけに素材のタチが表れる。いくら輸送手段が発達したって、やっぱりわざわざ現地に食べに来た甲斐があったと思わせるものがありました。とにかくこれはウマいの一言!


冷めては値打ちが下がる焼きガニを先に平らげた後は、再度生ガニに戻ってそのままちょこっと醤油をつけて食べてみたり、カニシャブにしてみたり。身が取り出しにくい足の細い部分は、もったいないことにそのまま鍋に放り込んでダシ用にし、足の部分があらかたなくなってから鍋で野菜をいただきました。
次いで鍋の中身を全部すくい取り、カニのハコ(足の付け根部分)を全部放り込んで茹で上げてから、せっせせっせと身をせせりだしておきました。

甲羅戯14.jpg

仲居さんが登場してたっぷりカニ身の旨味が溶け込んだだしでシメの雑炊を作ってくれました。これに先ほどせせりだしたカニ身をこんもり。

甲羅戯16.jpg

2杯目は残りのカニ身を全部載せて。贅沢。
あーホントにおいしくて、どうもすみません。


山陰で取れるカニは、揚がった港ごとに色違いのタグがつけられています。取れた港が違うだけでカニの種類としては松葉カニだから一緒ということだそうですが、それはともかく柴山がにのタグはピンク。そしてここで揚がったカニは、驚くべきことに、なんと100以上のランクに選別されているのだそうです。
(下の引用部分にある詳しい選別表を是非クリックしてみて下さい)

柴山ガニは新鮮な松葉ガニを活ガニのまま持ち帰り、100以上の厳正な選別でランク分けをしております。
中でも1番〜7番までの「番かに」と呼ばれるカニは、柴山港で水揚げされる松葉カニの最高級品と言われ、1船で約800枚水揚げされる中で10枚くらいしかないカニです。船によっては水揚げされても選別されないケースもあるほどです。(詳しい選別表はこちら)



甲羅戯でも番かにを使ったコースがあり、日帰りコースでも@18,900円と今回のプランの倍近い値段となりますが、番カニじゃなくてもこんなにおいしいのに、それより上ってどんなだろう、一度でいいから食べてみたいもんだと思います。
でもそんなに贅沢しなくても、今回のプランで大大大満足。宿としても魅力的なのでできれば一泊してゆっくりしたかったけど、「とにかくカニを食べたい欲」を満たすためにはもうサイコー!でした。


{宿データ}
住所:兵庫県美方郡香美町香住区浦上312-1
電話:0796-37-0345
※JR山陰本線 柴山駅より徒歩1分

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素食讃歌2009/11/30 09:53 PM

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