【旧】foodish：”雑”食記

神戸市中央卸売市場本場の新棟が今月末で完成するため、昔からの西側ゾーンは新棟に統合され、まもなく解体されます。
老朽化してしまったからしかたがないといえばそれまでなんだけど、年月を経たあの味のある佇まいが残っているうちに、どうしても「平岡食堂」に行っておかないと、と思っていました。


いい具合に古びた外観、レトロチックでもありモダンでもあり、力強くて個性的なフォントの看板。


二階へ通じる狭くて急な階段と、そこに書かれたメニュー。カウンター席の上のホワイトボードには、お得意さんに配達するためでしょう、市場内店舗の地図が書かれています。

こうした風景はもう見られないんだなあと、じっくり記憶に刻んできました。


例によって、この日もビフカツ(1100円)とライス。ちょっと白茶がかったこちら独特のドミグラスソースは相変わらずで、この味とはまだまだお付き合いできることはまだしも幸いです。


近々取り壊されてしまう西側の棟。


道路を挟んで向かい側にある東側の棟の2階に、平岡食堂ほかいくつかのお店が移転して営業されます。

（左の写真はクリックで大きくなります）
移転されるお店はこのとおり。平岡食堂は「洋食ひらおか」と表記されていますが、さてどんな感じになるんでしょうか。まさか中華やめるってことはないよね。
「まるも」は25日で既に西棟での営業を終了、4月6日から新棟で営業再開とのことです。

なお、この看板上部に書かれている中央市場のシンボルマークは、今は東京に引っ越された「umiの茶壺」のumiさん作です。新しい建物の色んなところにこのイラストが使われていて、関係ないのに何故か僕が誇らしげな気分になりました(笑)

歴史あるものが無くなっていくことは寂しいけれど、それを忘れることなく前に進んでいきたいものです。4月になったらまた来てみないとね。