【旧】foodish:”雑”食記

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那覇の隠れ家「月桃庵」〜石垣・竹富・那覇その6

Posted ish / 2006.08.31 Thursday / 14:55

※このエントリは「那覇のレンタカー〜石垣・竹富・那覇その5」の続きです。

今回の旅を石垣&那覇と決め、やっと那覇で「琉球料理乃山本彩香」に行けると思ってたのにフラれた(しつこいですが、いきさつはこちら)時から、さてじゃあどこで食べるか、色々と調べまくりました。せっかくなので、琉球料理あるいはそれに近いものを食べたい。できれば国際通りから近いところで、雰囲気も良くて、値段もそれなりで…

って、そんな都合いいとこあるかいっ!と言われそうですが…あったんです。

月桃庵1.jpg月桃庵2.jpg

那覇高校東側の南北の通りに、目指す「月桃庵」の看板が忽然と現れました。看板そばの路地の奥には、歴史を感じさせる立派な門構えの住宅が、というシビレるイントロ♪ 実際に行ってみていただければわかりますが、周囲とはかなり違った非日常的オーラを発してて、まさかこんなところにという意外性充分です。

月桃庵3.jpg

門をくぐり庭を通って入口へ。こちらのお店は、1953年に建てられた、現オーナーのお父様の家を利用したもの。玄関で靴を脱ぎ、通された部屋は、アールデコっぽい調度品や骨董品が飾られた「創作の間」という名の洋室でした(この部屋の他、前の間・後(ウシ)の間などの和室もあるそうです)。商売のために飾られたという雰囲気ではなく、生活の道具として揃えられた品々が、まるで誰かのお宅に招待されたかのような何ともくつろげる雰囲気をかもし出しています。(室内の様子については後述)

お昼時はランチ(日替わり1000円・なんと、てびち食べ放題!)をやっていますが、夜は各部屋一組限定の完全予約制、3000〜5000円のおまかせコースのみとなります。事前に電話で相談した結果、この日は一人4000円でお願いすることにしました。
(以下の小さい写真はクリックで大きくなります)

月桃庵前菜.jpg月桃庵造り.jpg

(左)先付け3種。左からモズク・あわびと胡瓜の和え物・自家製ジーマーミ豆腐。それぞれの料理と器の組合せが面白い。中でもあわびの和え物が入ってる琉球ガラスの器は、そうとう年季が入ってると見ました。
(右)お造り。奥は県魚・グルクン、手前はスギ。唐揚げでは何度も食べたことがあるグルクン、初めてのお造りもおいしかったです。スギに至っては名前を聞くのも初めて。コリコリした噛み応えが印象的。

月桃庵ちゃんぷるー.jpg

ゴーヤーチャンプルー、下には島豆腐が隠れています。料理がおいしいのはもちろんのこと、何よりこの琉球漆器に強烈なインパクトを与えられました。月桃庵さんでは、オーナー(お母さん)が料理を作り、娘さんがサービスを担当されています。この見事なデザインの漆器は、龍柄が好きなお婆ちゃんがオーダーして作ったものだそうで、使い込まれた年季も加わってほんとうに魅力的です。うちの妻は「一枚でいいから分けて欲しい〜」と無理なことを言っておりました(¨;)
恥ずかしながら、これまで琉球漆器の存在をほとんど知らなかったのに、この一枚で一気に魅せられてしまい、結局翌日おみやげに買ってしまいました…
参考サイト:Wonder沖縄・琉球漆器


月桃庵ロブスター.jpg

焼物・ロブスターのウニ焼。一人あたり半身あってボリュームたっぷり。
まだコースの途中なんですが、4000円でこんなのまで出てくるとは想定外でした。

月桃庵ハンダマ.jpg月桃庵かきあげ.jpg

この辺りからクースーが回ってきて、写真もブレ気味・記憶もまだら模様になってきました。
(左)ハンダマの和え物、(右)モズクのかき揚げは塩をちょこっとつけて。沖縄風のコロモがおいしいなあ。

月桃庵てびち.jpg

ランチタイムはこれが食べ放題の、見栄え堂々てびちの煮付け。
てびちが入っているのはこれまた素敵な琉球漆器で、こちらのエントリで外観がご覧になれます。(カメラで撮っときゃ良かったんですが、酔っぱらってたので…)

サーブしてくれた娘さん(めっちゃ感じいい!)から聞いたエピソードを一つ。
近くの病院で「関節が痛いのを直すためには、てびちを食べればいいよ」といわれたあるオバァ、月桃庵のランチタイムにやってきて、食べ放題てびちをなんと10個!もたいらげ、「これでもう足治ったさ〜」って言ってたそうです。10個食べてもすぐ直るわけないんですけど、それにしてもようそんだけ食べられるもんやなあとビックリしました。

月桃庵ごはん.jpg月桃庵椀物.jpg

〆は古代米とアサヒガニの吸い物。
すんません、このあたり、味の記憶はほとんど残っておりません(^^;


とにかく大満足で満腹満腹(デザートが欲しかったという声もありますが)。全般的に上品な薄味で、くどいなんてことはまったくなし。料理はもとより、器・調度・部屋の雰囲気まで、トータルでゆっくりゆったり味わえ、本当に贅沢なひとときを過ごすことができました。
こんな場所で、こんな建物で、こんな値段で、こんな料理がいただけるとは。
沖縄の豊かさ・懐の深さを改めて思い知らされた一夜でした。那覇に来ることがあれば、絶対にまた行きたいです。


{お店データ}
住所:那覇市松尾2-16-49 電話:098-863-1421
営業時間:11時半〜14時半、18時〜 ※夜は要予約
定休日:日曜日

※こちらの「ゆくるTV」からお店紹介の動画を見ることができます。各部屋の様子も映っていますので、ご参考下さい。

Comments

えて吉2006/09/01 12:58 AM

山本彩香さんとこは、残念だったでしょうが、ええお店に当たりはったようですね。

最近は沖縄は好きでも那覇への興味が薄まってましたが、このお店に行くだけでも那覇滞在の価値がありそうです。

料理に加えて器までいいとホント贅沢な気持ちになりますよね。

> 「一枚でいいから分けて欲しい〜」

たしかにそれはムチャですね。(^ ^;)

ish2006/09/01 11:34 AM

えて吉さん>
酔っぱらってて記憶が不確かなこともありますが、いつも以上にこのお店の魅力を伝えるのに苦労しました。っちゅうか、全然表現出来てません(^^;
とにかく、トータルな意味ですごく魅力的なんですよ。
(↑全然説明になってない)

やんばるを初め、本島だけでももっと色んなところをじっくり楽しみたいとは思ってるんですが、那覇もまだまだ僕には充分魅力的です♪

naname2006/09/01 02:35 PM

うー、私の予想はハズレでした。
でも、ishさんのお食事は大当たりですね!
器とインテリアを拝見しに、私も行こうと思いました。
良い情報をありがとうございます♪

ish2006/09/01 06:00 PM

nanameさん>
ありゃ、はずれでしたか。
でも、それがどこだったのか、興味あります♪
このお店、nanameさんにも喜んでもらえると思いますよ〜
行かれたら、僕みたいな酔っ払いではなく、シラフの感想お聞かせくださいね〜(爆)

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