【旧】foodish：”雑”食記

※残念ながら閉店されました。


どういうわけかは知りませんがJR兵庫駅の北側にはお寿司屋さんが多く、大開通との間の狭いゾーンに、ざっと思い浮かべるだけでも7,8軒あります。その中の一軒、以前から気になっていた「清八（きよはち）」に初めて行って来ました。


ジャズが低く流れるこぢんまりした店内の内装は渋めでモダン、カウンター向こうのご主人の目がお店全体に届く、いい感じの広さです。場所柄目玉が飛び出るほどの値段ではないだろうとは思いながらも、やっぱり初めての寿司屋は不安。でもこちらは一貫毎の値段が黒板に書いてあるので、懐具合に合わせて注文することができました。（お好みの場合、標準は二貫ずつ)

カウンターに座り、まずはフグ(チリ)とシマアジからスタート。活かったネタとそれを邪魔しないシャリの具合がいい感じ。この二品の後、店内に貼ってあった「上おまかせ握り」(７貫・1800円)の張り紙を遅まきながら発見したので、妻はそちらにチェンジ、僕は意地張って？お好みを継続しました。
この上おまかせ握りがお値打ちもの。ヒラメ・縁側・トロ・エビ・ブリカマたたきの軍艦・蒸し穴子・カキと、高レベルの連発。これで1800円とは、かなりがんばってはりますねえ、ご主人！僕もそっちに乗り換えれば良かったかなと思いつつ、負けじと本マグロ・生ゲソ・煮穴子・焼穴子などなどを注文。このうち特に本マグロは香りが高く、久々にちゃんと血と鉄の風味がするマグロを食べた気分になりました。また、ちょっとあっためてから握ってくれた焼穴子は、噛むほどに旨みが口の中にどんどん湧き出てきて、なんちゅうか凝縮度抜群。おまかせには入ってなかったので、妻と分け分けして食べるためにもう二貫追加した程です。仕上げに、ブリカマたたきをネギトロ風に巻物にしてもらって大満足。予想以上にネタが良く、いい意味で期待を裏切られました。

ご主人に伺ったところ、こちらのお店は創業昭和５年(1930年)。曾おじいちゃんの代から、ずっと寿司屋を営んでいるそうです。とはいえ、今のお店は数年前からで、その前は長田の六間道。ちょうど11年前のあの震災がきっかけとなり、縁あって今の場所に移ってこられました。

印象としては、三宮のちょっとした有名店クラスと同等レベルのネタやないかなあと。それがこの値段でできるのは、土地柄や85年の歴史に培われた仕入れルートがあるからではないかと推察します。ちょっくらググってみたところ、ここに加盟されているらしいことがわかっただけで、まだほとんど紹介されてないみたい。ひょっとして、穴場発掘エントリーかも♪
お寿司を食べたい方なら、まずは上おまかせ握りをイっといて、その後お好みで一貫ずつ、最後は巻物でというのがオススメパターンでしょうかね。

{お店データ}
住所：神戸市兵庫区塚本通5-4-14　電話：078-579-7550
営業時間：18時〜23時半　定休日：水曜